いまさらロシアにすり寄る北朝鮮の「露骨外交」の真骨頂
4月25日、ロシア極東ウラジオストクで、北朝鮮の金正恩氏とプーチン大統領との首脳会談が行われた。事前に予想された通り、これといった目新しい合意や声明は発表されなかった。第2回米朝首脳会談が失敗したあとの北の迷走だが、19世紀から朝鮮半島に手を伸ばしてきたロシアは、今、手を貸さなくても、有利な状況になるのを静かに待っていると考えていい。中国にとっても、お荷物だが戦略的重要地域。アメリカの複雑な動きもあり、金正恩の慌てぶりは、ポスト38度線体制に大国がうごめき始めたことを暗示している。