沢尻エリカ被告 初公判詳報(4)女優への復帰「考えていません」 後悔「偽りの友情にとらわれた」
《自宅マンションで合成麻薬MDMAなどを所持したとして、麻薬取締法違反罪に問われた女優、沢尻エリカ被告(33)の初公判は、弁護人による被告人質問が続いている》 弁護人「違法薬物と決別するにはどうしたらよいですか」 沢尻被告「今後、違法薬物を断ち切るためにも断続的に病院に通って治療を続けること、誘惑のある悪い環境には立ち入らず生活したいです」 弁護人「交友関係はどう見直しましたか」 沢尻被告「薬物と関わりのある人とは関わらないようにしたいと思います」 弁護人「交友関係を見直すために何をしましたか」 沢尻被告「携帯電話を解約し、SNSのツールを閉じました」 弁護人「(携帯電話の)端末はどうしましたか」 沢尻被告「弁護士に預けました」 弁護人「裁判後の治療計画について教えてください」 沢尻被告「(診察を受ける)先生から特別な施設の入所は必要ないとのことなので外来で通って診察を受けます」 弁護人「どのような診察を受けますか」 沢尻被告「先生からアドバイスをもらって、定期的に尿検査を受けます」 弁護人「先生からは違法薬物を断ち切るために、どんなことが必要だと言われてますか」 沢尻被告「安定した社会生活を送ることが最も大事だと言われています」 弁護人「どのような生活を送ることが大事ですか」 沢尻被告「現段階では決められていませんが、家族とともに決められたらいいと思います」 弁護人「女優への復帰は考えていますか」 沢尻被告「考えていません」 《弁護人からの質問に、女優復帰の考えはないと断言する沢尻被告》 弁護人「そう考えるに至った理由はなんですか」 沢尻被告「影響力のある立場の人間として、あまりに身勝手な行為により多くの方を裏切り、傷つけてしまいました。その影響は大きく、復帰する資格はないと思っています」 弁護人「違法薬物は人に何をもたらしますか」 沢尻被告「逮捕されて多くを失って初めて気づいたこと、それは自分の中では薬物をコントロールできて、いつでもやめれると思っていましたが、大きな間違いでした。薬物を制する以上に薬物に制される状態でした。心配してくれて叱ってくれる正しい人の意見に耳を傾けることなく、現実から逃避した世界で偽りの友情にとらわれ、そこから抜け出すことができませんでした。彼らと過ごした日々からは何も生まれず、非生産的な日常はすべて幻でした。すべてが害だったと心の底から後悔しています」 《沢尻被告はまるで映画やドラマのセリフのように、よどみなく反省の言葉を述べた。弁護人の被告人質問が終わり、続いて男性検事による被告人質問が始まった》 検察官「いつでもやめられるのに、やめなかったのはなぜですか」 沢尻被告「いつでもやめられると思っていたのが大きな間違いだと思っています」 検察官「やめるきっかけは、いつでもありましたよね」 沢尻被告「はい」 検察官「これまで有名人や芸能人が薬物で逮捕された事件は認知していますよね」 沢尻被告「はい」 検察官「それによってどういう結果が生じるか理解していましたか」 沢尻被告「はい」 検察官「想像つきましたよね」 《うなずく沢尻被告》 検察官「想像がついたのに、なぜやめないんですか」 《男性検事の厳しい質問に沈黙する沢尻被告》 沢尻被告「…悪の誘惑を絶つことができませんでした」 検察官「(やめられなかった)原因は考えましたか」 沢尻被告「(薬物を)コントロールできるという自分の甘い考えがありました」 検察官「なぜ甘い考えを抱いたんですか」 《再び沈黙する沢尻被告。うなずいたものの、言葉が出ず、男性検事が再び質問を続ける》 検察官「本当に薬物をやめる気があるなら、『なぜ』かを考える必要があったのではないですか」 《沈黙して下を向く沢尻被告》 沢尻被告「…それは今でも自問自答しています」 検察官「有名人だけではなく、薬物は再犯率が高いことを知っていますよね」 沢尻被告「はい」 検察官「あなたはどうすれば再犯しないと思いますか」 《男性検事の方を向いて沈黙する沢尻被告》 沢尻被告「言葉で言うだけでは簡単ですが、しっかりと決意してやらないということを誓うだけだと思います」