【視点】中小企業の危機的な人材不足 家族経営の柔軟性で四重苦解消を
少子化で大企業でも大変な時代に、中小企業の人材確保は困難を極める。新卒、中途の採用難に加え、シニア活用ものりしろがなく、離職率も高い四重苦に陥っている。「首都圏の地場スーパーが新規出店を計画したが従業員が集まらなかった」(リクルートワークス研究所)、後継者不在で「黒字状態で廃業した企業が50.5%」(中小企業白書)など会社存続に関わる経営リスクに浮上。国内企業の9割を占め、産業構造の根幹を担う中小の実態に、日本商工会議所の三村明夫会頭は「まさに、ここにある危機」と強い警戒感を示す。